広島の未来を語る空間—プレゼンテーションルーム「凛」が生まれるまで
おりづるタワー~2045 Future Presentation Room~
オフィス内装

2016年9月、世界文化遺産・原爆ドームの東側に誕生した「おりづるタワー」。広島の復興と未来を象徴するこの施設は、屋上展望台や物産館、カフェ、オフィスなどを備え、国内外から訪れるお客様に広島の魅力を発信し続けています。
今回のプロジェクトは、オフィスフロアとして使用されていた5階に新たなプレゼンテーションルームを新設するというもので、カンファレンスや会議、会食など、多目的に活用できる場として計画されました。
私たち大昌工芸は、このプロジェクトにおいて設計と施工を担当。おりづるタワーが持つ設計思想を継承しながら、施設全体と調和しつつも新たなシンボルとなる空間を目指しました。
店舗デザイン・設計時のポイント
コンセプト——「おりづるタワー」の設計思想を受け継ぐ
おりづるタワーは広島の繁栄と復興の歴史、未来につながる街の魅力を伝えるための施設とされています。街を取り囲む山々や河川、瀬戸内海の風と水の流れが広島の賑わいを支えてきたという思想のもと、施設の随所に広島の自然を感じられるデザインが施されています。

プレゼンテーションルームの計画にあたってもこの理念を大切にしました。この空間の役割は未来へ向けた情報発信の場となること。そのためには、施設全体と一体となるデザインを構築することが不可欠です。そこで、空間の名称を「凛」と定め、利用者の気持ちが自然と引き締まるような洗練された空間を目指しました。

空間の意匠——おりづるタワーらしさと伝統の融合
おりづるタワーの中でも屋上展望台「ひろしまの丘」は特に象徴的な場所です。ここには広島県産のスギ材やヒノキ材が使用されており、、伝統的な意匠と組み合わさることで荘厳な空気感を生み出しています。プレゼンテーションルーム「凛」においても、この雰囲気を継承することを重視しました。

まず、天井には勾配を活かした木貼りを採用し、視線を上方へと誘導することで開放感を創出。カーペットの柄にはおりづるタワーのロゴを想起させるデザインを採用し、施設全体とのつながりを持たせました。
また、扉や間仕切りには格子や障子といった日本の伝統的な意匠を取り入れ、室内にシャープな表情をもたらしました。これによって、プレゼンテーションルーム「凛」の名にふさわしい、洗練された空間へと仕上げています。

構造造的なアプローチ——勾配を活かした空間演出
おりづるタワーでは、広島の“風の流れ”を体感できるように、屋上展望台やスロープなどで“勾配”を積極的に採用しています。こうした特徴は5階のオフィスフロアにも見られ、プレゼンテーションルームにも既存の勾配が残されていました。一方で、特徴的な構造によって圧迫感を覚えるという相談も受けていたため、この課題を解決することが求められました。

私たちは、空間の一体感を保ちながら、勾配を活かしつつ圧迫感を軽減する方法として、木貼りと間接照明の併用を提案。白一色だった既存の天井に木貼りを取り入れ、温かみと奥行きを感じさせるデザインに仕上げました。さらに、間接照明を組み合わせることで視線の抜けを生み出し、空間の広がりを演出しています。また、室内全体で見られる直線的な意匠と相まって格式の高さを感じさせる空間に。これらの工夫によって、施設の理念を体現しつつ、利用者にとって快適な環境を提供するプレゼンテーションルームになりました。

こうして完成したプレゼンテーションルーム「凛」は、おりづるタワーの理念を体現しながら、洗練された空間としての存在感を放ちます。利用者がこの場で新たな価値を生み出し、未来へとつながるコミュニケーションを生み出すことを期待しています。

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オフィス内装の設計、デザインを成功させるポイントとは?
オフィス内装のデザイン、生産性向上を考える前にまず検討すべきことがあります。
- >(1) オフィス内装の設計、デザインにおけるコンセプトが明確かどうか
- 何人の社員が在籍し、会議室は何個必要で、ワークスペースと来客スペースをどう切り分けて、在庫や備品の収納はどうするか等、具体的にイメージを明確にします。その上で、設計会社様、デザイン会社様に相談します。
導線設計やオフィス内装のコンセプトが明確でなければ、実際の完成に隔たりができてしまいます。明確にした上で、しっかりとイメージをすり合わせながら、 オフィス内装の設計、デザインを進めていきましょう。
- (2) オフィス内装の設計、デザインを使用する上での機能性はどうか
- 内装デザインや改装を成功させるポイントとして、従業員の皆様が働きやすい作りになっているかどうかということはとても重要です。また、従業員が働きやすい環境を作ることは、ただ、生産性を上げることにとどまらず、会社への満足度や離職率の低下にも影響します。例えば、騒がしく業務に集中できないオフィスで働き続けるのと、簡単なミーティングができるスペース、集中して作業ができるスペースが完備されたオフィスで働き続けるのでは、環境ストレスが大幅に異なります。いかに最初の段階で、オフィスの設計、デザインを考えることができるかを確認していきましょう。
- (3) 業務内容・状況と雰囲気が合っているか
- オフィスの設計・店舗デザインが独創性があればあるほど、注目を集めるといえるでしょう。昨今は新卒・転職サイトにアピールポイントの一つとしてオフィス写真を載せる企業も増えてきました。
しかし、あまりに業務内容・状況とギャップがあるオフィス設計・店舗デザインになっていないか考えなければいけません。例えば、銀行やコンサル系のような企業の内装に派手な色のデスクや椅子は最適でしょうか。反対に、クリエイティブなアイデアが必要なWebクリエイターのオフィスには、他社に類を見ないような内装・デザインが求められることがあります。
オフィス内装は来客も目にする部分になり、それは企業イメージに直結します。つまり、オフィス設計・デザインは内装を考える前に検討しなければいけないポイントです。
- まとめ
- オフィス内装の設計・デザインを検討されている企業様は、成功するオフィス内装を実施するために、上記のような3つのポイントをオフィス設計、デザインの段階から確認してみてください。
大昌工芸の特徴
当社の考え方
- 様々な実績で顧客のよき相談相手に。
- 構想から引渡しまでワンストップの対応を。
多種多様な実績
- カテゴリーにとらわれない空間、演出の創造。
- 集客力のあるイベントの構想、提案。
デザイン・設計力
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