店舗演出とは
-集客のための空間デザイン-
-集客のための空間デザイン-
商業施設や店舗、展示会やイベントなどに多くの人を集客するには、ターゲットが興味を持つような「演出」を考えなければなりません。時と場合によっては、「非日常」的な演出が必要な場合もあります。
店舗やイベントなどを「演出」すれば人は集まるのか、集客に関して悩んでいる方も多いと思います。店舗への集客やイベントを成功させるには、目的やターゲットを明確にすること、その店舗空間・イベントでしか得られない体験やベネフィットを作り出す「演出」が必要です。
店舗やイベントを「演出」するうえで必要な要素として、企画、技法、テクニカル等々、様々なものがあります。この記事では店舗やイベント演出に必要なコンセプト作成のためのノウハウをご紹介します。
目次
1.日常的空間での非日常の体験的「演出」
商業施設や店舗などは日々生活している「日常的空間」になります。
そのような場所で「非日常」を体験するイベントを演出する、またはそのイベントをPRすることで、その商業施設や店舗が「楽しさを提供する非日常空間」に変化します。商業施設や店舗などで来場者に「非日常を体験」してもらうために演出を施すことで、商業施設や店舗への来場者が増え、売り場が活気で溢れ、集客につながるのです。つまり、商業施設や店舗への演出設定は、非日常的なイベントを来場者の日常にもたらす「来店、来場の際のストーリー」を空間に作るということです。
例えば、今や東京以外の地方でも店舗でアイドル握手会などは定番になっていますし、街なかでのフラッシュモブ、駐車場で大人数の結婚披露宴・パーティー、施設内で地域のお祭り、などの「演出」が見られるようになってきました。日常空間で話題になるイベントを行うことは話題作りに繋がります。現代では話題になるものはすぐSNS等で拡散されるようになってきました。
商業施設や店舗での非日常空間の演出は「告知」→「SNS拡散」→「マスコミ取材」→「地域集客」→「認知度の向上」と、知名度向上と恒常的な集客につながる可能性があります。
2.非日常的空間での非日常の体験的「演出」
「非日常的空間」としてテーマパーク、コンサート、展示会、お祭り、花火大会、水族館・動物園等々ありますが、それらの空間で展開、「演出」されるイベントは、店舗等の日常的空間で行われる「演出」とはまた違った特殊な技法を利用して設計・演出されます。
「非日常的空間」としての「創造空間」の代表的なものとしてテーマパークがありますが、そこでは日常ではありえない「演出」が展開されています。例えば、遠近法や目の錯覚を使い、現実ではありえない縮尺の建物を建設することで、海外の街並みを丸ごと再現されています。より再現度を高めるために冬でも夏の花を植え、BGMを流すスピーカーはどこにいても程よく聞こえるよう設計して配置されています。ライトアップも雰囲気を壊さないよう計算され配置されています。
こうした非日常空間の演出には舞台演出の技法・機材が多用されています。日常空間である店舗で再現するのは難しいですが、創造された空間のコンセプト、技法などは店舗の空間設計と演出に流用できる部分もありますので、ぜひ積極的に参考にしてみてください。
3.「非日常」的演出技法=シーンに合う効果技法
テーマパーク、コンサート、展示会、お祭り、花火大会、水族館・動物園等々で「演出」されるイベントでは、様々なシーンに合う効果技法の例として下記のものがよく使われます。
・特殊効果(プロジェクションマッピング、ジェットスモーク、花火、キャノン砲など)
・音響(サウンド、演奏、効果音など)
・照明(スポットライト、ムービングライト、レーザーなど)
・映像(LEDビジョン、プロジェクター、モニターなど)
・キャスティング(MC、エンターテイナーなど)
これらの演出を単体ではなく、ターゲットや空間のコンセプトに合わせて組み合わせて使い、創造的「非日常的空間」を作ります。
4.「演出」=特別感 ~伝える・“あなただけ”への強いメッセージ~
リアルにある店舗やイベントの集客は難しくなっています。そして同業同種の商品を扱うECサイトにおいても同様のことが言えます。
だからこそ自分の店舗の顧客になってほしい、店舗やイベントに来て欲しいターゲットをはっきりさせ、そこに向けた空間演出や訴求を行わないことには、もはやモノやサービスは売れない時代となっています。
このターゲットを限定し、絞るという考え方は、特別感の「演出」とも言えます。店舗がターゲットを絞るというとターゲット以外の顧客を逃すことになると思われるかもしれませんが、考えてみてください。ターゲットを絞らない店舗である大型量販店や生活必需品の販売店舗と、あなたの年代に刺さる外観・内装の店舗では、どちらの方が行きたいお店と感じるでしょうか。昨今の情報過多な環境を踏まえると、個々の顧客、来場者に対して「あなたに」という強いメッセージを伝えることにより、PR 力が増していきます。わかりやすい例では、店頭で見かけるPOPは正に販促において上記の役割を担っているツールと言えます。
「自分だけは特別にされたい」、「自分だけは得をしたい」、「自分だけ大事されたい」という思いは誰しもあるため、そのような訴求方法は効果が高くなります。この施策を実行するためには、「ターゲット」の絞り方が課題となり、その課題をクリアするとおのずとその「ターゲット」に対してマッチした「演出」を、先に挙げた演出技法などを使い実施していくことができるようになります。
5.店舗演出のポイント
店舗演出時には以下の4つのポイントを意識する必要があります。
①「照明」
例えば飲食店ではランチの時間は明るくし楽しい空間を演出し、ディナータイムには眩しさを抑えた低い光で食事の雰囲気を高めるなど、時間帯によって照明を使い分けることでサービスの向上へと繋げています。
特に接客業で満足度の高いサービスを目指すのであれば、演色性の高い「800-900Raのライト」が適切と言われています。
②「香り」
心地良い香りの店舗空間であれば、利用者の滞在時間が長くなるという心理もあるかと思います。「目に見えない心配り」の体感を、「目に見える商品・サービス」への期待感につなげましょう。
③「温度」
店舗によっては回転率を高めるためにわざと設定温度を寒くしたり暑くしたりといったケースもあります。つまり、温度への心配りが快適な店舗での過ごし方につながります。
④「音響」の4つを意識しましょう。
和やかな店内、リラックスできる空間、といったムード演出の重要な要素として「心地よい音」があります。店舗等の商業施設では、音響がお客様に大きな影響を与えます。
光や映像を用いた演出については『魅力的な空間演出のデザインは光や映像で実現!(https://tenpo.taishokougei.co.jp/knowhow/detail025/)』の記事でも紹介しています。
6.まとめ
如何でしたでしょうか。店舗・イベントの集客において、ターゲットを絞り、伝えたいメッセージを具体的に設定することで、「演出」は非常に大きな効果をもたらします。その空間だけが持つ魅力を前項の技法を用いて表現できれば、お客様にとって「特別な空間」として、長く心に残り続けることでしょう。
当社では店舗演出に係るご相談から、実際の施工まで手厚くサポートを実施しております。店舗・イベントの演出でお困りでしたらぜひお気軽にご相談下さい。
関連するノウハウ
人気記事ランキング
サービス案内
資料ダウンロード
-
店舗責任者のためのカフェデザインガイドブック【入門編】
-
店舗責任者のための照明デザインガイドブック【入門編】
-
【2024年度版】補助金活用ガイドブック
-
TAISHO design activity~ショールーム作りませんか~
-
【2023年度】店舗改装や内装工事も対象!事業再構築補助金活用ガイドブック
-
TAISHO design activity~ARとXRを活用した新しいイベントの形~
-
TAISHO design activity~空きスペースをよりよく活用しませんか。~
-
TAISHO‘sカフェドキュメントwithZEFcoffeeArts
-
TAISHO design activity
~ステキな空間、一緒に作りませんか?~ -
TAISHO design activity
~人にも地球にもやさしい空間づくり、一緒に考えませんか?~ -
TAISHO design activity
~大昌工芸と一緒にブランディングしませんか?~ -
TAISHO design activity
~ECサイトからリアル店舗への展開~ -
TAISHO design activity
~今、求められるレストスペースのアイデア~ -
おしゃれな空間の設計事例集
-
店舗設計・デザインノウハウ集
-
設計業務とは?
-
内装で解決!集客力を高めるためのガイドブック
-
空間演出で変わる!魅せる空間創りのガイドブック
-
店舗改装もニューノーマル!時代にマッチした店舗デザインガイドブック
-
空間演出で他社との差別化を!別視点からの演出方法
-
リノベーションで売上UP!費用問題も押さえたガイドブック