展示会出展者必見!
費用を抑えつつ成功させるコスト削減ポイント
「展示会の費用を可能な限り抑えたい」。出展経験に関係なく誰しも頭を悩ます課題かと思います。そのような方のために、この記事では発生する費用とその抑え方について紹介しています。
ここで大切なのは展示会出展の目的は何か、どのような効果が期待できるか、そのうえでどれぐらいの費用をかけていいのか等、出展の意義を明確にしておくことです。展示会には競合他社も多数参加するかと思いますので、注意点も併せて見ていきましょう。
1.展示会出展で発生する費用
費用削減の前提として、「どこで費用が発生するのか」「何で費用が増減するのか」を把握していないと細かい調整はできません。これから紹介する費用は展示会で一般的に発生すると言われていますのでぜひ覚えておきましょう。
一点注意していただきたいことは、展示会・ブースデザイン・展示内容・運営形態によって費用はかなり変動するということです。つまり、一概に相場だけでは費用感を掴むことはできません。
早期の段階で費用を詳細に固めるには、出展計画をいち早く業者と共有することが重要です。出展計画は具体的であればあるほどよいです。そのうえで開催日まで余裕があれば、それだけ費用を抑える方法を検討することができます。
出展については『「展示会って?」初めて展示会に出展するときに押さえておくポイント』もご参照ください。
(1)出展料
出展スペース=小間を借りるための費用です。基本的に1小間3m×3mとされていて、相場は20~50万程になります。1小間のサイズや相場は展示会によって多少異なり、小間数が2小間3m×6m、3小間3m×9mと上がれば出展料も増加していきます。出展を思い立った段階で候補として挙げている展示会の出展案内を必ず確認しましょう。
出展料を抑えるには展示会を変更するか小間数を減らすしかありませんが、あまりおすすめできません。テーマや客層が合致しない、または十分な展示ができない展示会で出展目標を達成することは非常に難しいからです。出展料はある程度かかるものだと割り切って、他の費用を抑える方が現実的です。
(2)ブース施工・装飾費
ブース本体の施工とその装飾にかかる費用です。施工費には床壁工事、ブース本体の組み上げ・仕上げ・造作工事、電気工事が含まれます。装飾費にはサイン・パネル・グラフィック、展示用什器やモニター等の機材が含まれます。共通して資材費、人件費、レンタル費、搬入・搬出費が主な内訳となります。更に全体の設計・デザイン費、撤去・処分費を加えたものを総称してブース施工・装飾費と呼びます。
出展の核となる部分ですので、デザインや装飾物にこだわるだけ費用は増加します。ただ最低限見映えが保証される費用は30万~とされており、パッケージブースといった低コストでカスタム可能な製品も多くありますので、工夫のしがいがあります。
(3)運営費
展示会当日のブース運営にかかる費用です。イベントではMCやナレーター、集客ではコンパニオン、その他に運営委託やアルバイトなど、外部の人材を投入する際に発生します。並べて紹介していますが、専門性やレベルに応じて費用は変動します。
展示会に参加したことがある方はお分かりかと思いますが、出展規模と内容によっては発生しないことも多々あり、小規模出展であれば社内の人材で済ませてしまう傾向が強いです。ただ小規模であろうと目標達成において社内スタッフより適切な人材が必要なら投入を検討すべきでしょう。その道のプロを活用することは展示内容をよく魅せるだけでなく、出展姿勢などのアピールとしても有効です。ブースの完成度を更に高める手段であると覚えておきましょう。
(4)その他費用
これまで紹介してきたカテゴリでは分類できない費用が多々あります。社内スタッフの人件費・交通費・宿泊費を始め、案内状・パンフレット・ノベルティグッズ等の配布物、ユニフォームやマニュアルなどの制作費が発生します。その他に特設サイトやページを立ち上げて広告や宣伝に利用したり、来場者を誘導したりするケースも近年増加してきました。
内製化できない場合は外部への制作依頼が必要になります。それぞれ別の会社に依頼するのか、それとも一括で請け負う会社に依頼するのか、出展計画の進行度合いや管理業務の負担を考慮して選択するようにしましょう。出展が初めての場合は発生業務が不明確かと思いますので、外注の方が結果的に効率よく準備を進められます。
2.費用を抑える方法
冒頭に費用を抑える前提として出展計画が重要であるとお伝えしましたが、共に出展を実現する外注業者もまた非常に重要です。限られた予算の中でいかに工夫するか、内製での費用削減には限りがありますので、実績のある業者の助けが必要になります。また、出展時に必ずと言っていい程使用する「什器」ですが、こちらも工夫次第で費用を抑えることができます。
(1)業者の選び方
業者を比較・検討する際は、「①会場との距離」「②サービス内容」「③実績の有無」を確認してみましょう。
①は会場近くで資材・人員の調達ができるかの指標です。遠方の会社に比べ設営・撤去費と搬入・搬出費が安く、当日トラブルが起きた際に素早い対応が期待できます。
②は企画・図面製作・什器手配等のサービスが総合的な会社に依頼するのが手堅い選択です。別々の発注の方が安そうではありますが、打合せ・管理の手間増加に伴い費用も膨らむ傾向があります。また業者をまとめると金額を調整しやすくなります。
③は①②に関係しますが、実績の有無は経験値や他社とのパイプを見る指標です。つまり費用削減の方法を含めノウハウの多さを意味しています。Webサイトや担当者への確認をお忘れなく。
(2)什器の選び方
ブースの規模・デザインに関わらず使用されている「什器」ですが、想定している機能を満たしているのであれば、最新型にこだわらず古い什器を採用した方が安く済みます。ブースデザインとのバランスを見たうえで什器に装飾を施せば見映えはあまり問題になりません。
また業者選びで記載しましたが、保有する什器が多く会場に近い業者の場合、搬入・搬出費を始め打合せ・管理の手間の部分で費用削減効果が大きいです。什器を大量発注する又は年間を通して出展が決まっているのであれば、金額を調整してくれることもありますので必ず共有するようにしましょう。この際に複数の見積を精査することも忘れないようにしましょう。
3.出展目標の再確認
費用を抑えることに終始して目標を達成できないようでは本末転倒です。何のための出展なのか、設定した目標のためにはどこに力を入れるべきか、この考え方を基に費用をかけるべき部分とそこまでかけなくてもいい部分を区別し優先順位をつけていきます。ですからこれから改めて確認する出展の目標は、展示会におけるあらゆる取り組みの指針となります。競合他社も同様の考えを持っていますので、その点も考慮して出展計画を立てていきましょう。
(1)営業案件の獲得
展示会は非常に効率的に商談活動を行える場です。多くの来場者が集まる訳ですから、既存顧客以外にも潜在的な顧客も当然参加しており、有益な情報を提供することができれば案件獲得につながる可能性が高いのです。また展示会に参加するほどの来場者ですから、感度はある程度高まっていると言えるでしょう。
感度の高い来場者であれば比較や検討も兼ねての参加であると予想できます。競合と比較されるのを想定して小間数を増やして目立つ位置にブースを設置したり、説明に秀でたスタッフを投入したり、その場で商談に対応できるよう商談スペースを設けたり等の工夫が必要になります。
(2)社名・商品の認知度の向上
展示会は企業や商品の宣伝の場としても重宝されています。出展者と来場者は情報収集を参加の目的としていることが圧倒的に多いです。つまり注目度が高く規模の大きい展示会での新商品や最新技術の発表は、認知度を向上させるにはうってつけという訳です。接点のない潜在的な顧客に社名・商品を認知してもらうチャンスでもあります。
新商品や新技術の発表であれば告知宣伝や展示にかかる費用の優先順位は高まります。実物の展示は言わずもがなデモンストレーションを実施するなど、来場者の目を引き印象に強く残る工夫が必要です。
(3) 既存顧客とのエンゲージメント向上
展示会は対面によるコミュニケーション、マーケティングが可能な場です。新商品・新技術の情報を既存顧客に対しても丁寧に説明できます。感度の高い顧客の声を直接聞ける機会はそう多くはありませんので、双方向のコミュニケーションによって直接得られる感想や意見は非常に貴重と言えるでしょう。
既存顧客の参加が予想されるのであれば、既知の担当者を投入、有用なノベルティグッズの配布、アンケートの実施など、コミュニケーションを誘発・活性化させる施策の優先度が高まります。
4.費用対効果について
費用対効果とは展示会出展の成果を測る指標です。事前に算出すれば出展の妥当性を測る指標にもなります。具体的には「出展によって得られた利益」を「出展に際して発生した費用」で割ることで算出できます。
これまで発生する費用と抑える方法、出展の目標を紹介してきましたが、常に利益=成果に対してコスト=費用が見合っているかを念頭に置いておくことが出展においては基本事項となります。
但し、利益を表す指標として「有効リード数」「商談数」「受注数」が一般的に用いられますが、事前の算出は難しいと言われていますので、せめて費用だけでも早期に把握するよう努めましょう。
5.まとめ
「展示会の費用を可能な限り抑えたい」。出展経験に関係なく誰しも頭を悩ます課題かと思いますが、同時に出展目標と費用対効果を検討しなければ、真の意味で費用を抑えることはできません。また、競合他社も数多く参加する展示会でそれなりの成果を出すには、かけるべき費用があることも忘れてはいけません。そうしたバランス感覚を身に着けるには出展を重ねデータを蓄積すること、専門家である業者を活用することが一番の近道と言えます。弊社では企画段階から相談を受け付けておりますので、機会がございましたら是非ともお声掛け下さい。
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