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店舗開業時の疑問『スケルトン物件』とは何か?
メリット・デメリットや注意点を解説

開業時や店舗物件を探す際、よく耳にするのが『スケルトン物件』という言葉。皆さまは『スケルトン物件』がどのような物件・テナントなのか、ご存じでしょうか?
スケルトン物件とは、まるで白紙のキャンバスのような状態で、自らのアイデアやクリエイティビティを存分に発揮できる空間を意味します。
この記事では、スケルトン物件と居抜き物件の違いをはじめ、メリットとデメリット、適しているケースや注意点を紹介しています。

スケルトン物件とは?

スケルトン物件とは、内装が一切施されていない状態の店舗物件です。具体的には、柱、壁、梁、床、天井といった構造躯体のみが残り、一部の電気配線や水道設備だけがある状態です。いわゆる『コンクリート打ちっぱなし』を指します。
前のテナントが利用していた造作や設備が残されている居抜き物件とは異なり、スケルトン物件は真っ白なキャンバスのような状態であるため、自由度の高い設計・施工が可能です。

スケルトン物件と居抜き物件の違い

【スケルトン物件】
● 内装・・・構造躯体や一部の配線・配管しかない状態
● 自由度・・・設計・施工の制限が少なく自由度が高い
● コスト・・・内装工事費と設備費が多くかかる
● 工期・・・長期

【居抜き物件】
● 内装・・・前のテナントが利用していた造作や設備が残されている状態
●自由度・・・設計・施工の制限が多く自由度が低い
●コスト・・・造作や設備によっては費用を抑えられる場合がある
●工期・・・短期

スケルトン物件のメリット

スケルトン物件には、レイアウトやデザイン、設備や什器を自由に決められるだけでなく、前のテナントのイメージを引きずらないという、3つの大きなメリットがあります。

レイアウト&デザインを自由に決められる

スケルトン物件は、真っ白なキャンバスのような状態であるため、自由にレイアウトやデザインを決められる点が最大の魅力です。
居抜き物件では、前のテナントが残した造作や設備に制限され、自由に空間を作り上げることが難しい場合が多いです。しかし、スケルトン物件であれば、店舗のコンセプトやターゲット層に合わせて、最適なレイアウトやデザインを設計できます。
例えばカフェであれば、開放感のある空間にするために、広い窓やゆったりとした座席を新たに配置したりできます。

設備&什器を自由に決められる

スケルトン物件では、設備や什器も自由に選べます。
前のテナントが残した設備や什器を使用する必要がないため、最新の設備や機能的な什器を導入できます。また、店舗のコンセプトやデザインに合わせて、オリジナルの什器を製作することも可能です。
例えば、アパレルショップであれば、商品の陳列に最適な什器や、お客様がゆっくりと商品を選べるような照明を設置できます。

前のテナントイメージを引きずらない

スケルトン物件には、前のテナントのイメージを引きずらないというメリットもあります。
前のテナントが残した造作や設備を使用しないため、店舗の雰囲気や印象をガラッと変えられます。
例えば、もともとレディース向けのアパレルだった物件だとしても、全く異なるコンセプトに基づいた内装デザイン、新しい家具や照明を導入することで、イメージを払拭した新しい店舗として開店できます。

スケルトン物件のデメリット

スケルトン物件は、自由度の高い設計・施工が可能な反面、工事と設備の費用が多くかかる、退去時の原状回復費が発生する、工事期間が長くなるという3つのデメリットが存在します。

工事と設備の費用が多くかかる

スケルトン物件は、内装が一切施されていない状態の物件であるため、居抜き物件に比べて内装工事費がかかります。具体的には、床・壁・天井の工事、電気配線や水道設備の工事、塗装や壁紙といった仕上げの施工などが必要です。
また、設備や什器も自由に選べるため、費用がかさむ可能性があります。例えば、最新の設備や機能的な什器を導入しようとすると、高額な費用が必要です。
スケルトン物件を検討する際には、内装工事費や設備・什器の費用をしっかりと見積もり、予算内に収まるかどうかを確認することが重要です。

退去時の原状回復費が発生する

スケルトン物件は、退去時に原状回復する必要があります。具体的には、内装を解体し、構造躯体だけの状態に戻す必要があります。
退去時の原状回復にかかる費用は、内装の状態や契約内容によって異なりますが、一般的には数百万円程度かかります。
スケルトン物件を検討する際には、退去時の原状回復にかかる費用も考慮する必要があります。

工事期間が長くなる

スケルトン物件は、内装工事が必要となるため、居抜き物件に比べて工事期間が長くなります。
工事期間が長くなると、開店時期が遅れるというデメリットがあります。また、仮住居が必要となる場合もあり、費用がかさむ可能性があります。
スケルトン物件を検討する際には、工事期間をしっかりと確認し、開店時期を計画的に決めることが重要です。

スケルトン物件が適しているケース

スケルトン物件は、独自性の高い店舗を作りたい場合や、オープンまでに十分な時間がある場合に適しています。

独自性の高い店舗を作りたい場合

スケルトン物件は内装が一切ない状態であるため、自由にデザインやレイアウトを設計できます。
オーナーは店舗のコンセプトやブランドイメージに合った独自の空間を一から作り上げることができます。これにより、他店舗との差別化が図りやすく、お客様に強い印象を与えられます。
つまり、スケルトン物件を選ぶことで、オリジナリティあふれる店舗づくりが実現しやすくなるのです。

オープンまでの十分な時間と資金がある場合

スケルトン物件が適しているのは、オープンまでに十分な時間と資金がある場合に限られます。
理由として、内装工事に時間と費用が多くかかるためです。内装工事は設計から施工まで多くの工程を経るため、急いで開店したい場合や予算に制約がある場合には不向きです。
したがって、スケルトン物件を選ぶ際は、事前にしっかりとした計画と十分な資金を確保しておくことが重要です。

スケルトン物件の注意点

スケルトン物件は、自由度の高い設計・施工が可能となる反面、建築基準法や消防法などの法令を遵守する必要があり、退去時の原状回復の条件も確認しておくことが重要です。

内装に関わる法律を確認する

スケルトン物件は、内装が一切施されていない状態の物件であるため、建築基準法や消防法などの法令を遵守した設計・施工をする必要があります。
具体的には防火や衛生などの基準を満たす必要があります。法令を遵守していない状態で店舗を運営すると、処分を受けます。
スケルトン物件を検討する際は専門家に相談し、法令を遵守した設計・施工をすることが重要です。

退去時の原状回復の条件を確認する

スケルトン物件は、退去時に原状回復する必要があります。内装を解体し、構造躯体だけの状態に戻すということです。
退去時の原状回復にかかる費用は、内装の状態や契約内容によって異なりますが、一般的には数十万円から数百万円程度かかります。
契約内容によっては、原状回復の範囲が細かく定められている場合があるため、スケルトン物件を検討する際には、費用や条件をしっかりと確認し、契約書の内容を理解しておくことが重要です。

早いタイミングから専門家に相談する

スケルトン物件は内装が一切ないため、設計から施工までの全工程を計画しなければならず、その過程で多くの専門知識が必要です。
例えば、適切なレイアウト設計や必要な設備の選定、法的な規制への対応など、専門家のアドバイスが不可欠です。特に初出店の場合、これらの要素を自己判断で進めるのは難しく、時間や費用がかかりすぎるリスクがあります。専門家に早期に相談することで、無駄なコストや時間を節約でき、スムーズにプロジェクトを進められます。

まとめ

今回のテーマである『スケルトン物件』ですが、まさに自分のイメージ通りの店舗を作るチャンスといえます。
スケルトン物件は、既存の枠にとらわれず自由な発想で店舗をデザインできる醍醐味があります。自分だけのオリジナルな空間を創り上げる楽しさは言葉では表現しきれません。
スケルトン物件を活用して、お店や事業の世界に新しい風を吹き込んでみてはいかがでしょうか?新たな挑戦が、すてきな成果を生むかもしれません。楽しみながら、自分の夢を形にしていきましょう!

当社では各種デザイン・設計のご相談から、実際の工事まで手厚くサポートを実施しております。お困りの際はお気軽にお声掛けください。

監修:大昌工芸編集部

この記事は50年にわたり理想の店舗作りを支えてきた株式会社大昌工芸の編集部が監修しており、お客様の理想の店舗作りを助けるわかりやすく役にたつ記事を目指しています。

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