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ジャムの法則をVMDに活かす方法とは?「選びやすい」売場作りのポイント

夏は日焼け止めがよく売れる。
そこで、昨年よりラインナップを充実させた売場を作った。
お客様は足を止め、いくつもの商品を手に取り、じっくり見比べている。
しかし、最終的には何も買わずに帰ってしまった。

選択肢が多い方が、お客様は自分に合った商品を選びやすくなるはずです。

ですが、実際には選択肢が多すぎることで、選ぶこと自体がストレスになるケースがあります。

こうした状況が起きることを「ジャムの法則」と呼び、VMDを行ううえでキーとなる顧客心理です。

この記事では「ジャムの法則」をもとに、選びやすく、購入につながる売場作りについて解説します。

ジャムの法則とは?

まずはジャムの法則について、基本的な用語解説と実験内容を簡単にまとめています。

ご存知の方はこの章をスキップしていただいても問題ありません。

ジャムの法則(決定回避の法則)

「ジャムの法則」とは、選択肢が多すぎるとかえってどれを選ぶべきか迷ってしまい、最終的に決定や購入をやめてしまう心理現象です。

「選択のパラドックス」「決定回避の法則」とも呼ばれ、選択肢が多い方が自由に選べるはずなのに、実際は選択肢が少ない方が選ばれるという矛盾を引き起こします。

実際に行われた実験

あるスーパーマーケットでジャムの試食販売を行いました。
実験では被験者を2グループに分け、それぞれで取りそろえるジャムの品数を変え、どちらがより売れるかを評価しました。

グループA24種類
グループB6種類

試食した人の割合はグループAの方が多かった一方、購買率ではグループBの方が高いという結果になりました。

これにより、人は選択肢が多すぎると選ぶことに負担を感じてしまい、決定を先延ばしにする・やめるといった回避行動を取ることが分かりました。

VMDへの活用方法

ラインナップを充実させた売場は見応えがありますが、実際に商品を選ぶ段階になると億劫に感じます。

ジャムの法則を意識することで、「選びにくさ」を減らす売場作りが可能です。

選りすぐりの品を前に出す

「店員イチ押し」「今月のおすすめ」といった切り口で、選りすぐりの品を紹介する方法です。

商品が大量にあるとどこから見ればいいか分かりません。

まずは視線のとっかかりを作ると同時に、「これを買えば間違いない」という安心感を与えることで、選択するハードルを大きく下げることができます。

比較基準別にグルーピングする

商品を陳列する際は、比較検討がしやすいようにグルーピングを行います。

例えば24種類のジャムを、サイズ別に2つに分けるとします。

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お客様は欲しいサイズのジャムのみを見ればいいため、1/2の商品を選択肢から外すことができるのです。

このように、お客様が自分に合う軸で選べるようにするだけで、購入しやすさを格段に上げることができます。

商品数を減らす際の注意点

ジャムの法則に則ると、「商品数を減らすこと」が最も効果的に思えます。

しかし、商品数を減らした結果、店全体の売上が落ちるというケースは珍しくありません。

なぜジャムの法則の通りにならないのか、その理由について解説します。

ジャムの法則は再現性に乏しい

実験を根拠に「ただ商品数を減らせばいい」と考えていると、思った通りの結果が出ないことがあります。

実は、のちに行われた再現実験では「選択肢が多い方が売れる」という結果が複数報告されました。

つまり、ジャムの法則はさまざまな外部要因で結果が変わるものであり、「単純な商品数のみ」を指標にすることはできないのです。

品ぞろえが悪くなったと感じる

商品数を減らせば選びやすくなる一方で、「品ぞろえが悪くなった」と感じられます。

豊富な品ぞろえは「この店なら欲しいものがあるかも」という期待感や、選ぶ楽しさを演出し、集客にひと役買っています。

経営上、ある程度は仕方がないことですが、売場が寂しく見えるほど極端な削減は避ける方がベターです。

売れない商品が売上を作っている

最も慎重になりたいのが、あまり売れていない商品に熱烈なファンがついているケースです。

ファンが来店する理由は特定の商品ですが、そのついでに人気商品や定番品を購入する「ついで買い」が起こります。

しかし、目当ての品が消えれば来店理由が無くなります。
こうして、「ついで買い」していた売上までもが同時に消えているのです。

このように、一見売れていない商品が店の売上に貢献していることがあるため、安易な終売は避けなくてはなりません。

まとめ

「ジャムの法則」は特別な状況で起こるものではなく、「めんどくさい」「失敗したくない」という感情から来るものです。

売場でそう感じさせないためには、見た目で分かる「選択肢が減る仕組み」を意図的に組み込む必要があります。

これは単純に商品数を減らすという意味ではありません。

見つける・比べる・選択するといった一連の流れがスムーズに行えるよう、明確な基準と、視覚的に整理された売場を心がけることが重要なのです。

今回紹介した内容は、陳列に関するちょっとしたヒントにすぎません。

VMDは店全体で総合的に設計するものです。
店舗設計から見直したい。そう感じた方は、ぜひ一度ご相談ください。

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監修:大昌工芸編集部

この記事は60年にわたり理想の店舗作りを支えてきた株式会社大昌工芸の編集部が監修しており、お客様の理想の店舗作りを助けるわかりやすく役にたつ記事を目指しています。

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