リノベーションの手法をご紹介
~眠っているスペースを活かす方法とは~
例えばホテルの宴会場や会議室。地域住民の会合や趣味の集まりなどで常に予約があったものの、需要も減っていき、今やただの物置のようになっているスペースはないだろうか。特に地方で古くからある施設には、そのようないわゆる“休眠スペース”は多いのではないだろうか。
そんな休眠スペースをリノベーションし、新たな機能をつけることで収益を生むスペースにするモデルケースを紹介する。
1.ケース①会議・宴会室フロアをカプセルホテルフロアに
ホテル内の2フロアにわたって会議・宴会室、厨房などで使用していたフロアを、カプセルホテルに用途変更するケース。
ほとんど収益がない状況であったが、コンスタントに収益がある状況に転じることができる。また元々ホテルとして運営しているため、既存のフロント機能や食事会場をそのまま利用していくことが可能であり、フロントやリネン交換・清掃などのスタッフ人員の増加も抑えることができる。
格安型の旅行スタイルが増えてきたこともあり、カプセルホテルのイメージは変わり、利用を検討する人も増えてきている。さらに他の客室と宿泊料を差別化することで新たな客層の獲得にもつながる。
2.ケース②ラウンジをコワーキングエリアに
なんとなくテーブルとソファーを置き、雑誌を用意してみたり、ポットや電子レンジを用意したりしてフリースペースとして開放しているものの、頻繁な利用もないというスペースもありがちである。
そのようなフロアやラウンジスペースをコワーキングエリアへとリノベーションするケース。
コワーキングという働き方スタイルも定着してきた中で、コロナウィルス感染拡大によりリモートワークを推奨する企業も増え、逆に観光・宿泊業界は利用が減っている状態の今、収益を生みだす有効な手段である。施設にレストランやカフェスペースが併設されていれば、それらの利用によってさらに収益を増やすこともできる。
宴会場のような広大な空間であれば、クリアパネルを配した椅子や机を置くだけで簡単にフロアの活用をすることができる。そんなに大きくない空間であれば、逆に足元から天井近くまであるパネルで机を1人分ずつ区切れば、他人の目も気にすることなくタスクに集中できる快適なコワーキングエリアとなる。大掛かりなフロアのリノベーション工事を行わずに収益を上げることができる。
また、最近は駅やビルのエントランスに公衆電話のようなボックスがあるのを見かけることも多い。テレワーク用の防音ボックスだ。コンセント、Wi-Fiや冷暖房も完備してあり、駅中でも完全に雑音を遮断できる為、主要ターミナル駅では利用者が絶えないことも多い。テレワーク下で最も苦労する点が、リモート会議を行える場所がないという点が挙げられる。大掛かりなフロアリノベーションが難しい狭小スペースが点在する場合は、こうしたボックスの導入も検討したい。
3.法令チェックもしっかりと
リノベーションにより新たな機能を付加する場合、気をつけるべきは法令チェックである。
例えば事務所として使用していたフロアを宿泊施設に変更する場合、フロアの面積によっては建築基準法上の用途変更にあたるため、建築士による確認申請が必要となってくる。他にも旅館業法や消防法の遵守、それぞれ指定の機関への申請も必要となってくるため、スケジュール計画にも各申請手続きの時間を想定しておかなければならない。
4.リノベーションによる可能性を考えてみよう
リノベーションというと古民家をカフェに改修したり、古い団地を若者に好まれる内装に変更したりというイメージも強いと思われるが、施設内の一角でもリノベーションすることで大きな利益を生む可能性がある。
計画には、家具の入替えや表装工事・サイン工事のみで対応できる計画から、各種申請業務を伴う専門家のサポートが必要な計画まであらゆる可能性が考えられる。対象スペースの広さや、周辺の環境(オフィス街なのか、住宅エリアなのかなど)によって需要があって、収益を生むことができる機能も変わってくる。それらの条件もしっかりと把握した上で計画を進めていきたい。
まずは施設内に眠っているもったいないスペースがないか、見渡してみては。
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