抗菌仕様で清潔感アップ：店舗内装材の特徴と選び方を解説

これまでも抗菌・抗ウイルス、防カビなど機能性のある製品はありましたが、医療・福祉施設などでなければ機能性よりも見た目やコストなどに着目して材料を選定している場面の方が多かったように思います。コロナウイルスの流行により、特に飲食店では内装面でも抗菌・抗ウイルスなどの衛生管理がされているかで店を選ぶこともあるほど、衛生面での安心・安全が重要な要素になっています。清掃にも敏感になり、こまめにしっかりと行うようになったことで材料が傷んでしまったという新たな悩みも出てきています。今回は安心・安全な内装づくりに必要な抗菌・抗ウイルス対策商品を中心に、それぞれの特徴と選び方を紹介していきます。

1.壁面材料を選んでみましょう

何気なく触れてしまうことが多い壁。住宅・非住宅を問わず、あらゆる場面でよく使われる材料としてビニルクロスや化粧シートがあります。それらの材料には抗菌・抗ウイルス・防カビの機能を持った製品もあり、安心・安全な内装づくりを実現するために必要な細菌の増殖を抑制する効果や、材料の表面に付着したウイルスを減少させる効果を持っています。メーカー各社で機能性を持った製品を数多く取り扱っているので、理想の空間イメージに合わせて色味や柄を選んでいただけます。ただしビニルクロスの場合、表面を薬剤でコーティングしているため、材料が固く、改修工事を行う際には元の壁下地の凹凸が見えやすくなる場合もあるので、使用を検討する段階でただ、抗菌・抗ウイルスの機能があるかだけで判断するのではなく、サンプルにて検証することをおすすめします。

2.床材料を選んでみましょう

床材料としてよく使われる材料にはカーペットや塩ビタイル、ビニルシートがあげられます。
塩ビ系素材の内、特にビニル床シートに抗菌性が付加された製品も多く、菌の増殖を防ぐ効果があります。また最近は出入口にアルコール消毒薬が置かれることが当たり前になってきていますが、ワックス掛けされた床はアルコールがつくと白化する恐れがあります。そこで最近種類も増えてきているワックス掛け不要なタイプの製品を採用すると、ただ、抗菌・抗ウイルスのための内装づくりではなく、美観を保つことができメンテナンスも楽になります。
カーペットにも菌の増殖を抑える機能を施した製品もありますが、種類はあまり多くはありません。安心・安全な内装づくりを実現するために、ただ原料の段階で糸に顔料を混ぜて色を付ける方法で作られる原着糸で作られたカーペットでは、後から色を付けた糸を使ったものに比べ、付着した薬品によって起きる変色を抑える効果があります。薬品で洗浄することも増えてきた昨今では特に、長く使用するために適した素材です。

3.家具材料を選んでみましょう

飲食店やフードコートなど不特定多数の人が触れるテーブルの天板、椅子・ソファの表面はウイルスや菌の付着が特に気になる箇所になります。こういった箇所に抗菌・抗ウイルスの材料を使用し、理想の内装づくりを実現する必要があります。
無垢の木材を使用した家具もありますが、施設や店舗ではメラミン板で表面を仕上げて製作することが多いです。そのメラミン板にも抗菌・抗ウイルス機能を持った製品があり、表面に付着したウイルスや菌を減少させる効果があります。現状のテーブル天板の上に貼れるタイプの製品もありますのでコストを極力抑えながら抗菌・抗ウイルス対策をすることができます。
安心・安全な内装づくりを実現するために、椅子・ソファへの対策としては、清掃時のことに注意する必要があります。コロナウイルスが流行してから以前よりも頻繁に薬品を使って清掃する機会が増えています。それに伴い張地が薬品によって変色したというケースも増えています。薬品に強い製品も多くなりましたので、選定の際には選ぶ基準の一つになります。

4.抗菌・抗ウイルス対策をしながら理想の内装づくりをつくりましょう

このように日常で誰もが目にする、触れる場所、様々な場面で抗菌・抗ウイルス対策ができます。あらゆるメーカーからたくさんの対策商品が発売されていますので、機能面に注目するだけではなく、イメージに合わせた理想の空間づくりに向けた選択肢もどんどん増えています。先に紹介した素材をフルに活用してトータルコーディネートすることも可能です。
弊社では各メーカーとの情報交換も行っていますのでお悩みに合わせて適切な材料をご提案し、採用後のメンテナンスの方法までお伝えできます。
安心安全で理想のイメージ以上の空間づくりに向けて、一緒に材料を選びましょう。