店舗デザイン・店舗設計専門サイト:HOME

半個室の魅力とは?メリット・デメリットに加えデザイン時の注意点を徹底解説

半個室は飲食店やサービス店で人気のある客席・接客スペースです。
本記事では、半個室が店舗にもたらすメリットやデメリット、そして半個室をデザインする際の注意点についてご紹介します。半個室が持つ独自の魅力や、業態ごとの特徴についても紐解いていきます。

半個室とは

半個室とは、パーテーションやついたて、カーテンやブラインドなどで周囲を囲んだ客席・接客スペースを指します。
構造上、周囲の視線や音をある程度遮ることが可能です。また、可動式のパーテーションやついたてを導入することで、スペースの広さを調整できます。
ただし、密室という訳ではないため、プライバシーの確保という点では後述の完全個室に劣ります。

完全個室の違い

完全個室とは、造作壁や建具で周囲を囲んだ客席・接客スペースです。どちらかというと、名前の通り部屋のようなイメージです。
こちらは密室に近い構造であるため、視線はもちろんのこと、音や匂いといった要素もしっかりと遮ります。
プライバシーの確保と点で非常に優れており、プライベートな空間を好むお客様に人気があります。

半個室が店舗にもたらすメリット

さまざまな店舗に設置され人気のある「半個室」。完全個室とは異なり、パーテーションやついたてなどで周囲を囲いながらも、完全には隔離されていない空間です。
ここでは5つのメリットについて解説します。

幅広い客層の集客が可能

半個室の醍醐味は、周囲の視線を気にすることなくリラックスできる点です。完全なプライベート空間ではありませんが、周囲の視線が気になるお客様からすれば、十分利用しやすい環境といえます。
完全個室に比べて気軽に利用しやすいという特徴もあるため、小さいお子様連れのファミリー層や、二人での会話を楽しみたいカップル層などに人気のある客席です。

仕切りを工夫することでさまざまな人数・状況に対応できる

仕切りを可動式のパーテーションやついたてにしておくことで、客席の広さを柔軟に変更できます。少人数の利用時には、2人掛けや4人掛けのテーブル席として、大人数の利用時には、パーテーションやついたてを取り払って広い空間を作れます。サービス店においても、接客スペースの開放感を調整できます。
このような工夫を施すことで、半個室はさまざまな人数や状況に対応できる柔軟な空間となります。

客単価のアップが見込める

プライバシーを重視するお客様にとって、利用しやすくプライベートな空間である半個室は魅力的な環境です。あわせて、お客様の望むメニューやサービスを提供することで、満足度向上につながり、客単価のアップが見込めます。
お客様にとって魅力的な半個室をつくるには、利用するお客様とその利用目的を想定することが重要です。

空間ごとに異なる雰囲気を演出できる

半個室は照明やインテリアなどを工夫することで、さまざまな雰囲気を演出できます。
空間ごとに仕切られているからこそ、高級感のある空間やカジュアルな空間、ロマンチックな空間など、デザインに幅を持たせられます。
お店の中に異なる雰囲気の空間をつくりだすことで、異なるニーズを持つお客様に利用してもらえます。

完全個室よりも工事費用を抑えられる

半個室は壁や扉などの設備を完全個室よりも減らせます。これにより、工事費用を削減することが可能です。完全個室の場合に比べて、施工の手間や材料費が少なくなるため、全体的なコストを抑えられます。
新規店舗の立ち上げ費用を抑えたい、既存店舗を改装して半個室を導入したいといった場合にも、半個室は導入しやすい選択肢となります。

半個室のデメリット

半個室は多くのメリットをもたらす一方で、いくつかのデメリットも存在します。
ここではその3つのデメリットについて解説します。

設置するスペースが必要

仕切りを設置する分、シンプルなテーブル席・接客スペースよりも広いスペースを必要とします。
十分なスペースがない店舗では半個室を設置できない可能性があります。また、スペースを確保できる店舗であっても、他の席タイプ・接客スペースを考慮しながら席数・レイアウトを検討する必要があります。

設置する工事費用が発生する

空間を仕切るためのパーテーションや衝立など、その工事費用が追加で発生します。半個室に合わせた照明やディスプレイ、什器類を設置する場合、さらに費用が掛かると見ていいでしょう。
注意点として、費用を抑えるために簡易的にしすぎてもプライベートな空間にはなりません。利用客層と利用シーンをしっかりと検討したうえで、設置の有無やデザインを決める様にしましょう。

通常の席よりも回転率が下がる

半個室用のような居心地の良い空間は、お客様の滞在時間が長くなる傾向にあります。当然、回転率は下がってしまうため、回転率重視の店舗には向かないということになります。

売上機会の損失につながる可能性があるため、店舗のコンセプト、提供するメニューやサービスと親和性があるかどうかは要チェックです。

半個室をデザインする際の注意点

半個室は、お客様にプライベート感を提供できる空間として人気が高まっています。しかし、デザインを誤るとお客様の満足度を下げてしまう可能性もあります。
ここでは半個室をデザインする際の2つの注意点について解説します。

お店のコンセプトに基づいてデザインする

半個室はお店のコンセプトに合ったデザインにすることが重要です。
高級感のあるレストランであれば、落ち着いた色調のインテリアや間接照明を用いて、上品な空間を演出するのがいいでしょう。カジュアルなカフェであれば、明るい色調のインテリアを用いて親しみやすい空間を演出するのがおすすめです。お店のコンセプトと異なるデザインの半個室を作ってしまうと、お客様に違和感を与えてしまう可能性があります。

スタッフの作業や動線を想定する

半個室はスタッフの作業や動線も考慮してデザインする必要があります。
例えば、スタッフがスムーズにメニュー・サービスを提供できるように、開け閉めが容易なパーテーション・カーテンを採用したり、客席・接客スペース周りの通路幅を広めに取ったりなどの工夫が必要です。
スタッフの作業や動線を考慮していない場合、接客の効率が悪く、お客様にストレスを与えてしまう可能性が高まります。

半個室が人気の業態と特徴

ここでは半個室が人気の4つの業態と、その特徴について解説します。

カフェ

カフェではリラックスした雰囲気でくつろぎたいというお客様が多いと言われています。そのようなお客様にとって、他のお客様との距離を保ちながらも、プライベートな空間である半個室は魅力的に映ります。
また、カフェでは作業や勉強をするお客様も多く、静かで集中できる環境が求められています。ある程度外部の騒音を遮断し、落ち着いた空間である半個室は、お客様にとって快適な環境といえます。

居酒屋

居酒屋ではグループでの食事や飲み会が多いため、プライバシーを最低限でも確保することが重要です。友人や同僚との会話を楽しみたいお客様にとって、半個室はこの点が守られているため、安心して利用しやすいのです。
また、居酒屋は騒がしい環境が一般的である一方、静かな空間を求めるお客様もいます。半個室は外部の騒音を遮断し、落ち着いた雰囲気を提供できるため、お客様は居心地の良い空間で食事や飲み会を楽しめます。

サロン&美容室

サロンや美容室では個々のお客様に対し、プライバシーを守りながら施術する必要があります。半個室は他のお客様との距離を保ちつつ、個別の施術を提供することに適しています。お客様はリラックスした環境で施術を受けられ、プライバシーが確保されることで安心感を得ます。
また、サロンや美容室はリラックスや癒しを求めるお客様が多いため、静かで落ち着いた雰囲気が重要です。半個室は外部の騒音を遮断し、リラックスした空間を提供できるため、お客様は施術中に安らぎを感じ、心身ともにリフレッシュできます。

まとめ

ここまで半個室の概要、メリットとデメリット、デザインする際の注意点を紹介してきました。
プライベートな空間でありながら気軽に利用しやすい半個室は、居心地の良さや特別感を求めるお客様にとって、魅力的な客席といえます。
集客や売り上げ面でメリットがある一方、スペースやコスト面でデメリットもあります。また、業態によって向き不向きがあるため、利用客層や利用目的、コンセプトを明確にしたうえで検討することが重要です。
当社では各種デザイン・設計のご相談から、実際の工事まで手厚くサポートを実施しております。お困りの際はお気軽にお声掛けください。

監修:大昌工芸編集部

この記事は50年にわたり理想の店舗作りを支えてきた株式会社大昌工芸の編集部が監修しており、お客様の理想の店舗作りを助けるわかりやすく役にたつ記事を目指しています。

店舗設計や店舗内装に関するご相談はこちら

【2024年度版】補助金活用ガイドブック

2024年最新版!店舗内装や内装工事に補助金を活用するための完全解説ガイドブック

                                           無料ダウンロード

【2024年度版】補助金活用ガイドブック

2024年最新版!店舗内装や内装工事に補助金を活用するための完全解説ガイドブック

人気の記事

  1. 魅力的な空間演出は光や映像で実現

  2. 店舗改装工事で売上UPに
    繋がるポイントとは!

  3. 照明計画により商品をより良く
    見せ、快適な空間を演出する

  4. 集客のための「演出」とは

参考になる施工例

サービス案内

                       

無料ダウンロード

お問い合わせ

お問い合わせ・お見積り・
設計のご相談等、
何でもお気軽にご相談ください。

082-299-0920

受付時間:月曜〜金曜 9:00−18:00

×