店舗デザイン・店舗設計専門サイト:HOME

10坪-15坪の飲食店開業を検討中の方必見!席数の目安と成功のポイントを解説

飲食店の開業を考えている方にとって、店舗の広さは非常に重要な要素の一つといえるでしょう。近年では、10坪-15坪という比較的コンパクトな広さの飲食店が注目を集めています。この規模の店舗は、個人経営者にとって魅力的な選択肢となっており、効率的な運営と独自性の表現を両立させやすいという特徴があります。
本記事では、10坪-15坪の飲食店について、その具体的な広さのイメージから人気の理由、適切な席数の設定方法まで幅広く解説しています。これから飲食店の開業を検討している方はもちろん、既存の店舗の改装や効率化を考えている方にとっても、有益な情報となることでしょう。

目次 [閉じる]

10-15坪の飲食店の広さとは?

10坪-15坪の飲食店は小規模ながら効率的な空間活用が可能な広さです。
1坪を平米にすると約3.3㎡、畳にすると約2畳分の広さに相当します。したがって、10坪-15坪の飲食店は約33㎡〜49.5㎡の範囲となり、これは約20畳〜30畳分の広さに相当します。
この広さは、小規模な飲食店にとって十分な空間を提供しつつ、効率的な運営が可能なサイズ感です。
それでは10坪と15坪の広さを具体的に見てみましょう

【10坪の飲食店】
平米にすると約33㎡、畳にすると約20畳の広さです。
この広さは、例えばカウンター席とテーブル席を合わせて客席を設置できる空間です。小さなカフェやバーなどに適しています。

【15坪の飲食店】
平米にすると約49.5㎡、畳にすると約30畳の広さです。
この広さであれば、より多様な座席配置が可能になります。小〜中規模のレストランや居酒屋などに適しています。

10坪-15坪の飲食店は、小規模ながら効率的な空間活用が可能な広さです。この範囲の広さは、さまざまなタイプの飲食店に対応でき、経営者にとっては初期投資やランニングコストを抑えつつ、お客様に快適な空間を提供できるバランスの取れたサイズ感と言えるでしょう。

10-15坪の飲食店が人気の理由

10坪-15坪の小規模飲食店は、開業を検討している方にとって魅力的な選択肢として人気を集めています。この規模の飲食店は、効率的な運営、経済的な開業、リスク管理のしやすさ、独自性の表現、そしてお客様との密接な関係構築など、多くの利点を提供します。
10坪-15坪の飲食店が人気を集める主な理由は以下の5つです。

ひとりでも開業・営業できる

10坪-15坪の店舗は、いわゆるワンオペ(ひとりでの運営)が可能であるため、開業者にとって非常に魅力的です。
まず、運営に必要なコストが抑えられ、人件費や雇用リスクが軽減されます。また、店舗運営の複雑さが少ないため、初心者でも管理しやすくなります。さらに、少人数での運営が可能なため、初期投資が少なく済む点も支持を集めています。
店舗開業における課題に、運営コストのバランスと効率的な人材管理がありますが、10坪-15坪の店舗であれば、こうした課題を最小限に抑えつつ、個人のスキルや労力で経営できます。

開業資金を抑えられる

店舗開業において、内装費や設備費は大きな負担となりますが、この規模の店舗であればそのコストを抑えることが可能です。特に、狭いスペースであれば、内装の装飾や設備の設置にかかる費用が少なく済み、初期投資を大幅に削減できます。また、運営に必要な設備や家具の選定も簡素化されるため、無駄なコストを省けます。
さらに、開業資金が少ないほど、資金調達のハードルも低くなるため、事業のリスクを最小限に抑えつつ、スムーズに開業へと進めます。
これにより、初心者でも手軽に店舗を持つことが可能となり、10坪-15坪の店舗が選ばれる理由となっています。

リスクを減らせる

店舗開業には、初期投資や運営コストの管理、スタッフの確保や管理、売上げの不確実性など多くの課題が存在します。この規模の店舗であれば、内装費や設備費を抑えることで初期投資を軽減でき、運営コストも低く抑えられます。また、少人数での運営が可能なため、人材管理に関するリスクも減少します。
さらに、小規模な店舗は市場の変化に迅速に対応できるため、経営上の不確実性を最小限に抑えることが可能です。
これらの要因により、10坪-15坪の店舗は開業者にとってリスクを軽減する選択肢として支持されています。

コンセプトを反映しやすい

店舗開業においては、独自のコンセプトを明確に打ち出し、お客様に伝えることが重要です。この規模の店舗は、限られたスペースで一貫したテーマやデザインを展開しやすく、店舗コンセプトを効果的に反映できます。
大規模な店舗ではスペースが広いため、コンセプトが分散してしまう恐れがありますが、10坪-15坪の店舗では、統一感を持たせたデザインが可能です。また、コンパクトな空間ではお客様の目が行き届きやすく、店全体の雰囲気を強く印象づけられます。
このため、ブランドイメージをしっかりと伝えられる点で、10坪-15坪の店舗は特に人気を集めているのです。

お客様とのコミュニケーションが取りやすい

店舗開業においては、お客様との密接な関係を築くことがリピーター獲得や口コミによる集客に直結します。この規模の店舗では、スタッフが一人一人のお客様に対して丁寧に対応できるため、お客様満足度が向上します。
一方、大規模な店舗ではお客様との距離が遠くなりやすく、個別対応が難しくなることがあります。10坪-15坪の店舗は、アットホームな雰囲気を作り出しやすく、来店者に親しみを感じてもらいやすい点が大きなメリットです。
これにより、お客様との信頼関係が築かれやすくなり、リピーターの増加が期待できるため、こうした店舗サイズが選ばれる理由となっています。

10坪〜15坪の小規模飲食店は、個人経営者にとって多くのメリットを提供する選択肢の一つです。一人での運営が可能なこと、開業資金の抑制、リスク管理のしやすさ、独自のコンセプト実現、そしてお客様との密接なコミュニケーションという利点により、この規模の飲食店は今後も人気を集めています。

10-15坪の飲食店における面積比率の目安

10坪-15坪の飲食店を効率的に運営するためには、業態の特性を理解したうえで、スペースごとに適切な広さを設定することが極めて重要です。特に、厨房とホールの配分、そして収納、トイレ、レジ台、通路などの付随スペースのバランスを慎重に検討することが、店舗の成功につながります。

適切なスペース設定が重要な理由

【業務効率の最適化】
適切な広さの厨房スペースは、調理の効率を上げて提供時間の短縮につながります。

【お客様満足度の向上】
十分な広さのホールスペースは、快適な食事環境を提供してお客様の滞在時間や再来店率を高めます。

【法令遵守】
トイレや通路を適切な広さで設置することは、衛生管理や消防法などの法令遵守に不可欠です。

【収益性の向上】
効率的な空間利用は、座席数の最大化や運営コストの削減につながり収益性を高めます。

【スタッフの作業環境改善】
適切なスペース配分は、スタッフの動線を最適化して労働環境を改善します。

つぎに、一般的な目安として用いられている厨房とホールの面積比率について見ていきましょう。

調理スペースが多く必要な店舗(高級レストラン、和食店など)・・・厨房3040% : ホール7060%

【例12坪(約39.6㎡)の高級フレンチレストランの場合】
● 厨房:4.2坪(約13.9㎡)- 35%
● ホール:7.8坪(約25.7㎡)- 65%
この配分により、複雑な調理工程や高品質な料理の提供が可能になります。同時に、ゆったりとした席の間隔で高級感のある空間を演出できます。

調理スペースが一般的な店舗(居酒屋、中華料理屋など)・・・厨房2030% : ホール8070%

【例:15坪(約49.5㎡)の居酒屋の場合】
● 厨房:3.75坪(約12.4㎡)- 25%
● ホール:11.25坪(約37.1㎡)- 75%
この配分は、多様なメニューを提供しつつも、十分な客席数を確保できます。厨房では効率的な動線設計が重要になります。

調理スペースが少なく済む店舗(カフェ、バーなど)・・・ 厨房1520% : ホール8580%

【例:10坪(約33㎡)のカフェの場合】
● 厨房:1.5坪(約5㎡)- 15%
● ホール:8.5坪(約28㎡)- 85%
この配分により、最大限の客席数を確保しつつ、簡易的な調理や飲料提供に特化したコンパクトな厨房を実現できます。

付随スペースの配分に気を付ける

付随スペースには、トイレや通路、レジ台、収納スペースなどが含まれます。これらのスペースが適切に配分されていないと、お客様の動きやすさが損なわれ、サービスの質が低下する可能性があります。
たとえば、通路が狭すぎると、お客様やスタッフの移動が不便になり、店内の流れが悪くなります。また、レジ台の位置や収納スペースが不十分だと、スタッフの作業効率が落ち、サービスのスピードが低下します。
トイレの配置もお客様満足度に直結する要素です。席数を増やすことは売上向上につながる一方で、これらの付随スペースを犠牲にすると、結果的にお客様満足度の低下や店舗運営の効率悪化を招くリスクがあります。そのため、付随スペースの適切な配分が、席数の決定と同様に重要なのです。

小規模店舗ならではの親密さと効率性を生かしつつ、慎重に空間設計を計画することで、限られたスペースでも魅力的で成功する飲食店を運営することが可能になります。

10-15坪の飲食店における席数の目安

10坪-15坪の飲食店における適切な席数の設定は、店舗の雰囲気、お客様満足度、そして収益性を左右する重要な要素です。一般的に、この規模の飲食店では1坪あたり1席〜2席が目安ですが、店舗のコンセプトや運営方針によって最適な席数は変わってきます。

適切な席数設定が重要な理由

【お客様体験の最適化】
席数と空間の関係は、お客様の快適性に直接影響します。適切な席数設定により、くつろぎやすい空間や活気のある雰囲気を創出できます。

【収益性の向上】
席数は店舗の潜在的な売上げに直結します。ただし、単に席数を増やせば良いわけではなく、お客様満足度とのバランスが重要です。

【運営効率の最適化】
適切な席数設定は、スタッフの動線や作業効率にも影響します。過度に席数を増やすと、サービス品質の低下につながる可能性があります。

【ブランドイメージの形成】
席の配置や数は、店舗の雰囲気やコンセプトを体現する要素の一つです。高級感を出したい場合はゆったりと、カジュアルさを強調したい場合は席数を増やすなどの工夫ができます。

【法令遵守】
消防法や建築基準法などによる規制を考慮し、適切な通路幅や避難経路を確保しつつ、最大限の席数を設定する必要があります。

それでは、具体的な席数の目安について見ていきましょう。

ゆったりとした席配置の店舗・・・1坪あたり11.5

【例:12坪の高級和食店】
● 総席数:12席・・・4人掛けテーブル×2(8席)、カウンター席×4
この配置は、ゆったりと食事を楽しむスタイルやプライバシーを重視するスタイルの店舗に適しています。
お客様一人当たりの滞在時間が長くなる傾向があります。

一般的な席配置の店舗・・・1坪あたり1.52

【例:15坪の居酒屋】
● 総席数:22-30席・・・4人掛けテーブル×4(16席)、2人掛けテーブル×3(6席)、カウンター席×7
この配置は、複数の小グループを想定したカジュアルスタイルの店舗に適しています。
さまざまな人数構成のお客様に対応しやすく、適度なにぎわいを演出しやすいです。

回転率を重視した席配置の店舗・・・1坪あたり22.5

【例:10坪のラーメン店】
● 総席数:20-25席・・・カウンター席×15、2人掛けテーブル×5 (10席)
この配置は、メニューが固定化され、短時間での利用を想定した店舗に適しています。
繁忙時に多くのお客様をさばけるため効率が良いです。

10坪-15坪の飲食店における適切な席数設定は、店舗の成功に大きく影響する重要な要素です。一般的には1坪あたり1席-2席が目安だということを覚えておきましょう。
小規模店舗ならではの親密さと効率性を生かしつつ、慎重に席数設定を計画することで、10坪-15坪という限られたスペースでも魅力的で成功する飲食店を運営することが可能になります。

10-15坪の飲食店で席数を決める時のポイント

10坪-15坪の飲食店で適切な席数を決定するには、店舗のコンセプト、厨房スペース、動線、収益性、そして席タイプの組合せを総合的に考慮することが極めて重要です。これらの要素を慎重に検討し、バランスを取れるように席数を設定することで、効率的で魅力的な店舗運営が可能です。
それでは、10坪-15坪の飲食店で席数を決める際の重要なポイントについて見ていきましょう。

コンセプトをしっかりと固めること

コンセプトが明確であれば、ターゲットとする客層や提供するサービスに応じた最適な席数を設定できます。
例えば、落ち着いた雰囲気を重視する場合、席数を少なくして空間に余裕を持たせることで、お客様にゆったりとした時間を提供できます。
また、コンセプトが曖昧なままだと、席数が過剰になり、お客様の居心地が悪くなってしまう可能性があります。小規模な店舗では、席数が店舗全体の雰囲気やサービスの質に大きく影響するため、コンセプトに基づいた適切な席数の設定が、店舗開業の成功に直結するのです。

メニューの調理に必要な厨房スペースを確保すること

厨房スペースが不足すると、調理効率が低下し提供する料理の品質やサービススピードに悪影響を及ぼします。
特に、飲食店においては厨房の機能性が売上げに直結するため、提供メニューに応じた適切なスペースの確保が不可欠です。
一方、厨房に十分なスペースを確保することで、調理プロセスがスムーズに進行し、提供時間の短縮や料理の品質が安定して保たれます。席数を増やしすぎると、厨房スペースが犠牲になり、結果としてお客様満足度の低下につながる可能性があるためバランスが求められるのです。

スタッフとお客様の動線を明確にすること

動線が明確でないと、スタッフがスムーズに動けず、料理提供や片付けに時間がかかり、サービス全体の質が低下します。
また、お客様動線が交錯すると、店内が窮屈に感じられ、居心地が悪くなる可能性があります。特に小規模店舗では、動線の設計が重要で、これによりスタッフの負担が軽減され、効率的なサービス提供が可能になります。
また、席数を増やしすぎると動線が確保できず、お客様満足度に悪影響を与えるため、席数の設定は慎重に行う必要があります。このように、動線の明確化は店舗運営の成功に直結する重要な要素となっています。

売上げのシミュレーションも並行して行うこと

席数が多ければお客様を多く受け入れられますが、同時にサービスの質が低下するリスクや、提供時間が延びる可能性もあります。
一方で、席数を少なく設定すれば、お客様一人あたりの満足度は向上するものの、回転率が低下し、売上げが伸び悩む可能性があります。
したがって、席数を決定する際には、シミュレーションを行い、適切なバランスを見極めることが必要です。売上シミュレーションを通じて、収益の最大化とお客様満足度の両立が可能な席数を見つけ出すことが、店舗開業の成功に不可欠なのです。

カウンター席やテーブル席などの組合せを検討すること

店舗のスペースが限られている場合、席の配置がお客様の快適さや店舗の収益性に大きく影響します。
カウンター席を設置すれば、一人客や少人数のグループに対応でき、席数を増やしやすくなります。一方で、テーブル席を組み合わせることで、グループ客にも対応でき、客層を広げることが可能です。席の種類と配置を慎重に検討することで、限られた面積でも効率的に多様なお客様を受け入れ、回転率を高められます。
また、適切な席の組合せは、店内の雰囲気や動線にも影響を与え、お客様満足度を高める要因になります。こうした理由から、席の組合せを検討することが、店舗開業における成功の鍵となるのです。

小規模店舗ならではの親密さと効率性を生かしつつ、これらのポイントを踏まえた綿密な計画を立てることで、10坪-15坪という限られたスペースでも魅力的で成功する飲食店を運営することが可能になります。

まとめ

10坪-15坪の飲食店は、限られたスペースでありながらも効率的な運営と独自のコンセプトを実現しやすい点が魅力です。
この記事では、この広さが人気を集める理由や、面積比率に応じた席数の目安、席数を決める際のポイントについて解説しました。特に、席数を決定する際は、売上げの最大化を目指すだけでなく、お客様の快適性やスタッフの動線を考慮することが重要です。付随スペースの適切な配分も、店舗運営の効率化とお客様満足度の向上に直結します。
10坪-15坪という限られた空間をどのように生かすかは、店舗の成功を左右する重要な要素です。これらのポイントを押さえることで、小規模ながらも魅力的で運営効率の高い飲食店の開業が実現可能です。

当社では各種デザイン・設計のご相談から、実際の工事まで手厚くサポートを実施しております。お困りの際はお気軽にお声掛けください。

監修:大昌工芸編集部

この記事は50年にわたり理想の店舗作りを支えてきた株式会社大昌工芸の編集部が監修しており、お客様の理想の店舗作りを助けるわかりやすく役にたつ記事を目指しています。

店舗設計や店舗内装に関するご相談はこちら

店舗設計・デザインノウハウ集

店舗設計・デザインをする際のポイントや注意点をご紹介します。

                                           無料ダウンロード

店舗設計・デザインノウハウ集

店舗設計・デザインをする際のポイントや注意点をご紹介します。

人気の記事

  1. 魅力的な空間演出は光や映像で実現

  2. 店舗改装工事で売上UPに
    繋がるポイントとは!

  3. 照明計画により商品をより良く
    見せ、快適な空間を演出する

  4. 集客のための「演出」とは

参考になる施工例

サービス案内

                       

無料ダウンロード

お問い合わせ

お問い合わせ・お見積り・
設計のご相談等、
何でもお気軽にご相談ください。

082-299-0920

受付時間:月曜〜金曜 9:00−18:00

×