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韓国料理店ならではの魅力を最大限に引き出す内装づくりの極意

韓国料理は、唐辛子の辛みを中心とした味わいだけでなく、ビビンバやチヂミなどの彩り豊かな見た目や、屋台のように賑やかなムードも大きな魅力です。日本国内でも続く韓国ブームを背景に、「本場っぽい雰囲気」を求める顧客の期待はますます高まっていますでは、韓国らしさを存分に感じさせる飲食店をつくるには、具体的にどのような内装プランを考慮すれば良いのでしょうか。
本記事では、韓国料理店の開業やリニューアルを検討している方向けに、韓国らしい内装を実現するためのポイントと、実際に施工・運営する際に押さえておきたいノウハウをまとめました。
「料理は美味しいのに内装がイマイチでお客様の印象に残らない……」という状況を避け、唯一無二の韓国テイストを演出できるヒントを詳しくお伝えします。

韓国らしい内装が必要とされる理由と下準備のステップ

韓国料理店の成功を左右するのは、もちろん料理の味や接客の質も大切ですが、「雰囲気づくり」が大きなウエイトを占めるのは言うまでもありません。
ここでは、韓国らしい内装を取り入れることの意義と、具体的な準備の流れを解説します。

韓国料理店で内装が果たす役割

■ 視覚で感じる“韓国の世界観”
日本の飲食店にとって内装は、いわゆる「お店の顔」です。韓国料理における赤色やスパイス感の強いメニューは、口や鼻で楽しむだけでなく、見た目でも大きく影響を与えます。さらに店内に入った瞬間から、韓国に来たような雰囲気を感じ取ってもらえるかどうかは、壁材や家具、照明などのデザイン次第といっても過言ではありません。

■ SNS時代への対応
InstagramやTikTokなど、映える写真や動画を撮りたいお客様が増えている昨今では、内装は“広告塔”としての役割も持ちます。フォトジェニックなスポットや独特の色使いがあれば、ユーザーが自然に投稿してくれて宣伝効果につながるでしょう。

内装計画の大まかなステップ

⑴ コンセプトの確立
「どんなターゲット層を主に呼び込みたいのか」「屋台風のカジュアル路線か、高級感あるモダンな路線か」など、お店の方向性を明確にします。メニューや価格帯とのバランスも重要です。

⑵ 予算とスケジュールの検討
内装工事費は設備の新設や素材グレードにより変動します。費用を抑えつつも必要な部分にはしっかり投資し、工事期間に余裕を持たせましょう。

⑶ 業者選び・プランニング
韓国料理店の実績がある業者や、飲食店の動線設計に強いデザイナーを複数リサーチし、見積もりや提案内容を比較します。お店のイメージを具体的に伝えられるよう、写真や参考イメージを用意しておくとスムーズです。

⑷ 施工開始~細部の仕上げ
解体工事→設備工事→内装仕上げ→什器備品の配置という流れで進行します。照明や壁紙など、実際に施工が始まってから「イメージと違う」とならないよう、こまめに現場を確認しましょう。

韓国料理店の内装を魅力的にする7つのキーポイント

どのようなコンセプトの韓国料理店であっても、内装をデザインするうえで共通して押さえておきたい要素があります。
ここでは、7つのポイントに絞って解説します。

コンセプトとターゲットの設計

■ 本場の屋台風か、現代的なカフェ風か
まずはお店のスタイルをはっきり決めることがすべての基盤になります。たとえば「韓国の大衆酒場を再現したい」というのと、「ソウルのオシャレなカフェのような店を目指す」というのとでは、必要な建材や家具、照明デザインがまったく異なります。

■ ターゲット層とのマッチング
若者向けなら原色やポップな要素を多めに、大人向けならシックで落ち着いた空間、といった具体的な方向性を決めましょう。

お客様とスタッフの動線設計

■ お客様の動線
席への案内からトイレの場所まで、できるだけ迷いにくい設計が大切です。韓国料理は人数でシェアする鍋料理が多いので、テーブルのサイズや配置が狭すぎるとお客様がストレスを感じる可能性があります

■ スタッフの動線
鍋や焼肉セットなど、熱くて重い器具を運ぶことが多いため、スタッフがスムーズに移動できるルートを確保しなければなりません。キッチンからホールへの導線が複雑だと、接客にも支障が出ます。

照明効果の理解と活用

■ 料理をより美味しそうに見せる照明
キムチやヤンニョムチキンなど、赤い料理が多い韓国メニューの場合、暖色系の照明を当てると彩りが鮮やかに際立ちます。

■ 間接照明やネオン看板
韓国ドラマで見るようなネオンやLEDを部分的に取り入れると、一気に“韓国っぽさ”が増します韓国の若者文化を表現するうえでも人気の演出です。

カラースキームや質感の工夫

■ 赤を“主役”にしすぎない工夫
韓国らしさを出そうと赤を多用すると、店内が落ち着かない空間になることも。壁や床をニュートラルな色味にしておき、看板やクッション、テーブル装飾など一部に赤を使うことで、ポイントを絞った華やかさを演出します

■ ウッド調やレンガ調で温かみをプラス
家庭的な印象や屋台風のレトロ感を狙うなら、木目の壁材やレンガ風のクロスが有効。これらを貼るだけで、ぐっと“庶民的でほっとする”雰囲気に近づけます。

機能性を考慮した設備と内装材

■ 機能性とデザインのバランス
辛味のあるソースやオイルなどを使う韓国料理は、油跳ねやスープのこぼれが起こりやすいもの。壁紙や床材は、汚れを拭き取りやすく耐久性の高いものを選ぶと、清潔な空間を保ちやすくなります

■ 換気設備の重要性
特に焼肉やサムギョプサルなど煙やにおいが強い料理を提供する場合、排煙やダクトの配置が店の評判を左右するといっても過言ではありません。空気のこもりを防ぐためにも、ダクト工事にはしっかり予算を配分しましょう。

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ファサードとのバランス

■ 看板やファサードで期待感を高める
路面店なら、店の入り口を通りがかった瞬間に「ここって韓国料理店?」とわかるようなデザインを心掛けます。韓国語の店名サインやネオンサインをあしらうだけで、「韓国らしさ」を効果的にアピール可能です。

■ “内装”と“外装”のギャップに注意
外からは大衆的な印象なのに、中は高級感あふれるつくりだと、お客様が違和感を覚えるかもしれません。外観と内装のコンセプトはできるだけ統一しましょう。

SNS映えを意識したディスプレイ

■ フォトスポットの演出
インスタやTikTokに載せたくなるような壁紙、アート、ネオン看板などをピンポイントで配置すると、若年層が喜ぶ空間になります。

■ 小物の統一感
コップや箸置き、卓上装飾など、細部まで韓国らしさを感じられると「ここは本気だ」と評価が高まります。可能なら、韓国で実際に買い付けたアイテムやポスターを飾るのもよいでしょう。

内装工事費用のコストカットのヒント

内装工事費用は厨房や設備、内装素材のクオリティによっては大きく上下します。
以下で詳細を見てみましょう。

費用を左右する要素

■ 設備工事
換気や排煙ダクト、空調システムは韓国料理で特に重要。煙やにおい対策が不十分だとクレームに直結する可能性が高いです。焼肉や韓国鍋がメインなら、卓上コンロや排煙フードなど特殊な設備が必要になるケースも多くあります。

■ 仕上げ材のグレード
床や壁の素材、照明器具の種類、テーブルや椅子など什器のデザインなど、どこでこだわり、どこで妥協するかの取捨選択が鍵です。

■ デザイン費
オリジナルのロゴや看板、特注家具などを依頼すると、工事費に加えデザイン料もかかります。

コストを抑えるためのアイデア

■ 居抜き物件を探す
すでに飲食店だった場所を借りると、水回りや厨房の大部分が使える場合があり、初期費用を大きく節約できます。

■ DIYで仕上げを補う
壁紙の一部、装飾小物の塗装など、プロの手が不要な領域は自分たちで作業する方法も検討できます。ただし、消防法や建築基準法に関わる部分には手を出さず、プロに任せるのが鉄則

■ 中古家具や備品の活用
テーブルや椅子の一部をリサイクルショップやネットオークションで調達すれば、費用を圧縮できます。韓国風の小物は直接韓国から取り寄せたり、専門ショップでセール品を探したりなどの工夫が必要です。

複数の会社と交渉

内装工事は業者によって価格が大きく変わることがあります。相見積もりを取ることで、相場やコストカットのポイントが明確になります「安すぎる」のも不安ですが、「高額なのに説明が不十分」な場合も問題です。
金額だけでなく、提案内容やアフターサポートも総合的にチェックしましょう。

運営の成功を左右する仕上げとメンテナンス

内装工事が完了して開店すれば終わり、というわけではありません。韓国料理店としての魅力を長期的に保つには、日々のメンテナンスや細かいアップデートも欠かせないのです。
最後に、運営フェーズで気をつけるポイントをお伝えします。

メンテナンスと雰囲気維持

■ 定期的な清掃と換気チェック
油や匂いが染みつきやすい韓国料理では、床や壁、空調設備などに汚れが溜まりやすくなります。繁忙期ほど掃除がおろそかになりがちですが、清潔感はリピーター獲得に直結するため、スタッフへの徹底教育が必要です。

■ 小物やディスプレイの季節替え
韓国のイベント(例:ソルラル〈旧正月〉やチュソク〈秋夕〉)にあわせて装飾を変えるなど、定期的に店内をアップデートすれば、飽きさせない演出ができます。小さな変化でもSNSで話題になる可能性大。

早期発見・対処が未来のコストを減らす

内装の劣化や設備トラブルは放置すればするほど修理費がかさみます。壁の剥がれや水漏れ、換気不良を見つけたら、早めに業者を呼んで対処するのが結果的に安く済む方法です。「あれ、おかしいな」と思ったら即相談。この小さな心がけでお店の健康寿命は格段に伸びます。

おわりに

韓国料理店を成功させるうえで、内装が及ぼす影響は非常に大きいもの。激戦区であっても、お店が一歩抜きんでるための大きな差別化要素になり得ます。
本記事で取り上げたポイントを参考に、料理の魅力を最大限に引き立て、お客様に「韓国旅行に来たような体験」を提供できるお店づくりを目指してみてください。結果として、SNSでの話題性や口コミ効果、そして確かなリピーターの増加へとつながるはずです。

ただ、韓国の要素を取り入れるといっても、その幅は実に多彩です。「真似してみたい」と感じる事例を組み合わせたり、日本ならではのエッセンスをミックスしたりして、オリジナルのコンセプトをしっかり打ち出しましょう。
まずは、内装全体の方針と予算、施工スケジュールをきちんと固め、信頼できる施工業者とともに具体的なデザインプランを練り上げていくことが、理想の韓国料理店への第一歩です。

当社では各種デザイン・設計のご相談から、実際の工事まで手厚くサポートを実施しております。お困りの際はお気軽にお声掛けください。

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監修:大昌工芸編集部

この記事は60年にわたり理想の店舗作りを支えてきた株式会社大昌工芸の編集部が監修しており、お客様の理想の店舗作りを助けるわかりやすく役にたつ記事を目指しています。

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