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魅力あふれるカフェへの第一歩!内装デザインのポイントと注意点を紹介

「開業するならおしゃれなカフェにしたい」。理想的なカフェを目指すうえで、誰しもおしゃれな内装デザインをイメージすることかと思います。しかし、実際に形にしていくことは中々難しいもので、イメージを具体化するにはどうすればよいか、悩まれる方が多いのが実状です。
この記事では、カフェの内装デザインにこだわりたい方に向けて、理想的なカフェを目指すうえで押さえた方がいいポイントや、デザインを具体化するための考え方、内装をおしゃれにする方法を紹介します。

カフェデザインの最重要ポイント

今日のカフェ業界は大手・個人経営含め多種多様な業態が乱立しています。当然のことながら「おしゃれなカフェ」も似通っている場合が多々あります。内装デザインだけにこだわった場合、「よくあるカフェ」になりかねません。そのような環境の中で生き残っていくには他店にはない「こだわり」や「独自性」を認識してもらう必要があります。
ここで重要なのは「内装デザインのおしゃれさ」はあくまでカフェを構成する一要素に過ぎないということです。そう理解したうえで他の要素を検討しなければなりません。
それでは次に紹介する3つのポイントに留意して、内装デザインを柔軟に具体化していきましょう。

カフェコンセプトを明確にする

この記事をご覧の方は既に「コンセプト」の重要性をご理解されているかと思います。一般的に言われる「5W2H」を意識することでカフェの構成要素を具体化していくのですが、内装デザインはメニューや客層などの他の構成要素に合わせる形で検討することがポイントです。
メニューが多くなれば必要な設備・厨房面積が変化します。その影響により客席面積と客席数・配置は変化します。そしてこれらの変化によって多少なりとも内装デザインに制限が発生します。おしゃれさが先行してしまうとそうした機能的な部分が欠如する、つまりカフェとしてのコンセプトが破綻してしまいます。
実際問題この要素間の調整が難しいのですが、「居心地の悪いカフェ」や「オペレーションに無理があるカフェ」になるのを防ぐには思い切って設計会社に協力を仰いだ方が得策です。「内装デザインの指針を作る」「設計会社にカフェイメージを伝えやすくする」という意味で、この段階では「コンセプトを明確に持つ」という事が重要です。「コンセプト」と「内装デザイン」にズレがあると、後述する競合との比較で大きな後れを取ってしまいます。

カフェのコンセプトを決める方法については、こちらの記事をご参考にしてください。

ターゲットを明確にする

コンセプトと共に内装デザインの指針になる要素が「ターゲット」です。順番的に2番目の紹介となっていますが、基本は同時並行で横断的に検討します。
先程はメニューひとつが客席に影響を与えると書きましたが、そのメニューはターゲットのニーズを考慮しないことには検討できません。またカフェのオーナーによって「理想的なカフェ」が異なるように、ターゲットとなる層も「理想的なカフェ」が異なります。
極端な例ですがターゲットがサラリーマンか小さい子供を連れた親御さんかで、カフェの構成要素はガラリと変わるはずです。「ターゲットのニーズを満たす要素は何か」について詳細に検討することは、より明確な「コンセプト」を形作り、その結果として内装デザインに具体性を持たせることが出来るようになります。

競合リサーチを徹底的に行う

前述した「コンセプト」は「こだわり」や「独自性」として「ターゲット」に認識してもらう必要がありますが、競合のカフェもまた当然のように同じ考え方をしています。
出店先に同じようなコンセプトのカフェがある場合、集客・売上げ分散する可能性が高まります。先ずはどのようなカフェがあるのか、どのようなコンセプトのカフェなのか、自身のカフェと似ている部分はどこかと、リサーチしましょう。得られた情報を基に比較をすることで、自身のカフェの魅力はどこにあるのか、客観的に考えることができます。
この時、競合のカフェが魅力的であればそれを参考にするのも効果的です。この作業の最終的な目的は、商圏内での自身のカフェのポジションを明確にすることです。

カフェデザインのテイスト紹介

カフェの競合リサーチや既存店の観察をしているとわかりますが、おしゃれな内装デザインはいくつかのテイストに分類することができます。これは、「コンセプト」と「ターゲット」によって好まれるデザインがある程度パターン化されているからです。
ある程度「コンセプト」や「ターゲット」が固まってきたら、次はその情報を基にしてカフェデザインの方向性を考えていきましょう。

スケルトン系(スタイリッシュさを演出)

壁面や天井のコンクリート配管がむき出しになっており、あえてそのような状態をデザインとして生かした内装デザインです。
空調機や換気用のダクト、その他の消防設備等で乱雑な状態を整理し天井を黒・白など一色で塗りつぶすことで、一体感を持たせる効果があります。また、天井の高さを確保できないようなカフェでは、空間に開放感を演出することができます。

ラグジュアリー系(非日常的空間を演出)

比較的客単価が高く、落ち着いた雰囲気をテーマとしたい時におすすめの内装デザインです。
焦茶や濃赤など重厚感のある色調をベースに取り入れたり、家具や食器、小物など一つ一つ高級感のあるものを取り入れたりすることで、豪華で非日常的な空間を演出することができます。間接照明を多用すると、より大人な雰囲気に近づけることもできます。

レトロ系(なつかしさを演出)

壁紙や建具などを使い古したテイストにしたり、古材やリサイクル材、アンティークの家具・照明などを取り入れたりして懐かしさを表現できる内装デザインです。
古き良き時代のテイストはもちろん、ニューレトロなカフェにも演出できますので、幅広いターゲット層の来店を促すことに繋がるのではないでしょうか。

ポップ系(かわいいを演出)

ビビッドカラーやビタミンカラーなど、鮮やかで奇抜な配色を取り入れることで、「元気な」「気軽な」、「鮮やかな」印象を与えることができる内装デザインです。
現代アートやユニークなオブジェなどを取り入れることで個性を出しやすくなりますので、若者をターゲットとする場合に意識してみるのはどうでしょうか。

和風(落ち着いた雰囲気を演出)

古民家など歴史のある木造を改装したり、畳や障子、行灯照明や和柄の壁紙を取り入れたりすることで落ち着いた雰囲気を表現できる内装デザインです。
メニューなどと一緒に和の風情を前面に押し出すことで、他にはない世界観を構築することができます。

ナチュラル系(温かみを演出)

壁や床に木材を使用したり、観葉植物を配置したり、自然のものを多く取り入れることによって、癒しを提供することができる内装デザインです。
自然素材や使ったナチュラル系は、エリアや年齢を問わない為取り入れやすいという特徴があり、環境に配慮していることを顧客に知らせることもできます。近年注目されている「SDG’s」や「サステナブル」をコンセプトとして表現することにも有効です。

カフェデザインをおしゃれにする方法

「コンセプト」や「ターゲット」の検討、「競合リサーチ」を基に内装デザインの方向性が固まってきたら、次は内装デザインのこだわりポイントを決めていきます。
ここでは「おしゃれなカフェ」でよく採用されている手法を紹介いたします。すべてを取り入れることはできませんので、カフェコンセプトと照らし合わせながら考えていきましょう。

素材と照明で異なる雰囲気を作り出す

カフェデザインを構成する素材と照明に変化をつけることで、一つのカフェ内に異なる雰囲気を作り出すことができます。この手法のメリットは利用客が目的に合わせて客席を選べるようになることです。

【素材】
素材の質感を感じられる内装デザインは利用者の記憶に強く残ると言われています。
例えばグリーンの場合、質感に優れる本物を客席近くに配置し、メンテナンス性に優れるフェイクはそれ以外の場所に配置します。このような素材の使い分けは、デザイン面とコスト面で有効です。

【色】
色は視覚に大きな影響を与えます。色で空間を仕切ることも可能です。色の数・トーンを組み合わせることで空間に多様性を生み出します。
一例として赤は「活発」、青は「落ち着き」などの特徴があります。色が与える効果を押さえておくことで、年齢、性別、職業などに合わせた内装デザインになります。

【光】
光が生み出す陰影は空間の広がりを大きく左右する要素です。つまり光の操作が空間デザインの決め手とも言えます。
グリーン・インテリアなどのポイントに照明を当てることで、空間に特別感を演出することができます。陰影をつけることで明るい場所・暗い場所をつくり、利用者がお気に入りと思える客席を作り出します。

居心地のよい環境を考える

カフェは飲食するだけではなく会話を楽しんだり、ゆったりと本を読んでくつろいだりと、人によって様々な使い方が想定される場所です。
見た目が美しいだけでなく、居心地の良さも重要です。居心地の良い環境は家具に焦点を当てて考えるとよいです。

【読書・仕事がしやすい環境】
ここでのポイントはテーブルと椅子の高さを利用シーンに合わせることです。
読書やパソコンで仕事をするお客様にストレスを与えないような工夫が大切です。また+αとして「コンセントの設置」「無料Wi-Fiの導入」が推奨されます。

【カウンター席を設ける】
人気店に必ずと言っていいほどあるのが、カウンター席です。
実はこのカウンター席は一人でふらりと訪れるお客さんの心をつかむマストアイテムです。カウンター席の正面をどこに向けるかで店のイメージが大きく変わります。

カフェのカウンター席については、こちらの記事もご参考にしてください。

【NGな例】
①近くの席が気になるレイアウト
②店内を移動する際に設備や装飾が邪魔になる
③手洗いレジ前などへの動線が不便
などは避けるようにしましょう。

開放的な空間を意識する

BBQやグランピングが流行しているように、現代は外とのつながりを感じたい、開放された空間を楽しみたい、といったニーズが高まっています。立地・ローケーションと絡めて開放的な空間を演出できるかどうかを意識しましょう。
天井高は空間にゆとりを持たせ開放的な空間になるのでよく採用されています。また大きなガラスや高い位置への窓を採用することで、より一層自然光を取り入れることもできます。他にはガラス張りにすることで外部との関係性が強くなり、開放的な空間を演出できます。その他にも内部の様子がハッキリと確認できることで、外からでもカフェのイメージを感じてもらいやすいです。
素材について言うと濃い色のものや柄ものは、広い天井においてはアクセントになります。しかし、狭い天井に使用すると圧迫感をもたらします。開放感を演出するには、白や無地などシンプルなものを使用するとよいでしょう。膨張色である白の視覚的効果を利用すれば空間を広く見せることができます。

テラス席を検討する

近年はコロナ禍を経たことで客席の間隔をあけるなど以前より客席数が減少しています。しかし、テラス席がある場合だと、店外の収容人数を見込めるだけでなく天気のいい日に窓を開け、開放感のあるおしゃれなカフェを演出できます。さらに、密室に近い店内よりも、開放感のあるテラス席を目的とした客層も増えています。

【ウッドデッキ】
テラス席の定番ではありますが、ウッドデッキがあるカフェはそう多くありません。定番且つおすすめの手法です。

【サンルーム】
屋内でも開放感を演出でき、天候に左右されることなく利用できます。

【縁側ベンチ】
テーブル・椅子を設けず、縁側に腰掛ける感覚で気軽に利用できるテラスです。ファミリー層など小さなお子様も利用できます。

テラス席の設置方法については、こちらの記事をご参考にしてください。

まとめ

ここまで内装デザインにこだわりたい方に向けて、考え方やデザインのポイントを紹介してきました。誰もがその重要性を理解している「コンセプト」に合わせて、内装デザインは変化していきます。
しかし、ご自身の中にある理想のカフェのイメージは捨ててはいけません。理想のカフェにはどのようにすれば近づけるのか、この部分の検討や工夫がカフェの「こだわり」や「独自性」として大きな魅力に繋がるからです。

当社では各種デザイン・設計のご相談から、実際の工事まで手厚くサポートを実施しております。お困りの際はお気軽にお声掛けください。

監修:大昌工芸編集部

この記事は50年にわたり理想の店舗作りを支えてきた株式会社大昌工芸の編集部が監修しており、お客様の理想の店舗作りを助けるわかりやすく役にたつ記事を目指しています。

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